就業規則の作成・見直しは横浜・馬車道の社会保険労務士法人ユナイテッドブレインズ

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01.就業規則全般

2023年1月12日 木曜日

月60時間を超える法定時間外労働に対して50%以上の割増率が必要です

神奈川県横浜市中区の馬車道にある社会保険労務士法人ユナイテッドブレインズです。

令和5年4月以降、中小企業に対しても月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が、現行の25%以上から50%以上に引き上げられます。
時間外労働とは、法定労働時間( 1週40時間、1日8時間)を超える時間外労働(法定時間外労働)のことです。

深夜労働との関係

深夜(22:00~5:00)の時間帯に1か月60時間を超える法定時間外労働を行わせた場合は、深夜割増賃金率25%以上+時間外割増賃金率50%以上=75%以上となります。

法定休日労働との関係

1か月60時間の法定時間外労働の算定には、法定休日(例えば日曜日)に行った労働は含まれませんが、それ以外の休日(例えば土曜日)に行った法定時間外労働は含まれます。

引上げ分の割増賃金の代わりに有給の休暇を
付与する制度(代替休暇)を設けることができます。

1か月60時間を超える法定時間外労働を行った労働者の方の健康を確保するため、引上げ分の割増賃金の代わりに有給の休暇(代替休暇)を付与することができます。

ただし、代替休暇制度導入にあたっては、過半数組合、それがない場合は過半数代表者との間で労使協定を結ぶことが必要です。 

労使協定で定める事項

①代替休暇の時間数の具体的な算定方法

 代替休暇の時間数は、1か月60時間超の法定時間外労働時間に対する引上げ分の割増賃金額に対応する時間数となります。

②代替休暇の単位

 1日、半日、1日または半日のいずれかによって与えることとされています。 

③代替休暇を与えることができる期間

 法定時間外労働が1か月60時間を超えた月の末日の翌日から2か月間以内の期間で与えることを定めてください。

④代替休暇の取得日の決定方法、割増賃金の支払日

 賃金の支払額を早期に確定させ、トラブルを防止する観点から、労使で定めておくべきものです。 

 

 

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2014年8月23日 土曜日

就業規則の別規程

横浜馬車道の社会保険労務士法人ユナイテッドブレインズです。

◆別規程は就業規則??
 平成11年の労働基準法の改正により、別規程化の制限が撤廃されましたので、現在は、職種や雇用形態ごとに就業規則を作成したり、賃金規程など項目ごとに別規程を設けることができます。

 
 
 このように自由に作成できるとなると、いったいどこまでが就業規則になるのでしょうか?
 労働者が10名以上の場合、就業規則を作成・変更すると、労働者の過半数代表者の意見を聴取して労働基準監督署へ届出しなければならないため、就業規則の範囲が問題となります。

 まず、労働基準法第89条で就業規則記載事項(就業規則に記載しなければならないこと)が定められていますので、これに該当する別規程は、就業規則の一部として取り扱われます。

絶対的必要記載事項】(必ず記載しなければならない事項)
①始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに交替制の場合には就業時転換に関する事項
②賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
③退職に関する事項(退職の事由とその手続、解雇の事由等)

相対的必要記載事項】(制度として設ける場合には記載しなければならない事項)
①退職手当に関する事項
(適用者の範囲、退職手当の決定、計算、支払の方法・時期)
②賞与等・最低賃金額に関する事項
③食費・作業用品等を負担させることに関する事項
④安全・衛生に関する事項
⑤職業訓練に関する事項
⑥災害補償・業務外の傷病扶助に関する事項
⑦表彰・制裁の種類および程度に関する事項
⑧事業場の全労働者に適用されるルールに関する事項

 また、労働基準法第89条第10号では、「前各号に掲げるもののほか、当該事業場の労働者すべてに適用される定めをする場合においては、これに関連する事項」(相対的記載事項の⑧)と定められていますので、労働者のすべてに限らず、一定の範囲の労働者のみに適用されるものであっても、労働者のすべてがその適用を受ける可能性があるもの、就業規則の範囲に含めて考えます。

 そして、就業規則とは、「労働者の就業上遵守すべき規律および労働条件に関する具体的細目について定めた規則類の総称である」(厚生労働省労働基準局編 『労働基準法』労働法コメンタール)と定義されていますので、内容が労働者の規律や労働条件に該当する場合は、就業規則の一部になります。

 
 
 つまり、『木』の幹になるものが『本則』、枝が『別規程』、幹と枝を合わせた『木』全体が『就業規則』になると考えるとわかりやすいでしょう。
 

◆別規程の位置づけ
 
 別規程にする場合、本則を読んだだけでは、自分の労働条件を知ることができませんので、本則に『〇〇については別途、〇〇規程に定める。』という委任規定を置くとよいでしょう。
 なお、よく本則に、『別に定める。』と記載しているのに、別規程が存在しない場合があります。
 それでは、就業規則の一部が作成されていないことを意味します。今一度、別規程の取扱について見直ししてみましょう。

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