◆一般
2020年8月23日 日曜日
年金制度改正法
神奈川県横浜市中区の馬車道にある社会保険労務士法人ユナイテッドブレインズです。
令和2年5月29日、「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」が成立し、下記の主な改正が6月5日に公布されました。
1.被用者保険の適用拡大
短時間労働者を被用者保険の適用対象とすべき事業所の企業規模要件(現行、従業員数500人超)を段階的に引き下げ、令和4年10月に100人超規模、令和6年10月に50人超規模とします。
賃金要件(月額8.8万円以上)、労働時間要件(週労働時間20時間以上)、学生除外要件については現行のままとし、勤務期間要件(現行、1年以上)については実務上の取扱いの現状も踏まえて撤廃し、フルタイムの被保険者と同様の2か月超の要件を適用することとします。
加えて、強制適用の対象となる5人以上の個人事業所の適用業種に、弁護士、税理士等の士業を追加します。
2.在職中の年金受給の在り方の見直し(在職老齢年金制度の見直し、在職定時改定の導入)
60~64歳に支給される特別支給の老齢厚生年金を対象とした在職老齢年金制度(低在老)について、年金の支給が停止される基準が現行の賃金と年金月額の合計額28万円から47万円に緩和され、賃金と年金月額の合計額が28万円から47万円の方は年金額の支給停止がされなくなります。
この制度改正は、令和4年4月から適用されます。
なお、65歳以上の在職老齢年金制度(高在老)については、現行の基準は47万円となっており、変更はされません。
65歳以上の在職中の老齢厚生年金受給者について、年金額を毎年10月に改定し、それまでに納めた保険料を年金額に反映させます。
これまでは、退職等により厚生年金被保険者の資格を喪失するまでは、老齢厚生年金の額は改定されませんでした。
在職定時改定の導入により、就労を継続したことの効果を退職を待たずに早期に年金額に反映することで年金を受給しながら働く在職受給権者の経済基盤の充実が図られます。
この制度改正は、令和4年4月から適用されます。
3.受給開始時期の選択肢の拡大
現行制度では、60歳から70歳まで自分で選択可能となっている年金受給開始時期について、その上限を75歳に引き上げます。
繰下げ増額率は1月あたり、プラス0.7%(最大プラス84%)となります。
この制度改正は、令和4年4月から適用され、令和4年4月1日以降に70歳に到達する方(昭和27年4月2日以降に生まれた方)が対象です。
なお、現在65歳からとなっている年金支給開始年齢の引上げは行いません。
4.確定拠出年金の加入可能要件の見直し等
確定拠出年金の 加入可能年齢を引き上げる 加入可能年齢を引き上げる 加入可能年齢を引き上げるとともに、 受給 開始時期等の選択肢を拡大する 開始時期等の選択肢を拡大します。
具体的には企業型DCの加入者年齢を、厚生年金被保険者であれば 65 歳未満→70 歳未満 まで引き上げ、個人型DCの加入年齢を公的年金の被保険者なら60歳未満→65歳未満に引き上げます。
また、確定拠出年金における中小企業向制度の対象範囲拡大 確定拠出年金における中小企業向制度の対象範囲拡大 確定拠出年金における中小企業向制度の対象範囲拡大 確定拠出年金における中小企業向制度の対象範囲拡大 確定拠出年金における中小企業向制度の対象範囲拡大 確定拠出年金における中小企業向制度の対象範囲拡大 確定拠出年金における対象範囲拡大(100 人以下 →300 人以下 )、企業型 DC 加入者の 加入の要件緩和など 、制度 面・手続面の改善を図っています。
この制度改正は、令和4年4月・5月から適用されます。
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